元化粧品研究職が化粧品の選び方を紹介!乳化とはどんな技術?

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元化粧品研究職が化粧品の選び方を紹介!乳化とはどんな技術?ライフハック
この記事は約6分で読めます。

化粧品の乳化について知りたい方向けの記事です。

どうもみなさん、こんにちは。
キヨ(@kiyonodaiboken)と申します。

化粧品の処方開発者が化粧品に関することを独自の視点から発信していきます。

今回は化粧品の乳化について紹介してます。次の3成分に着目してひとつずつ解説していきます。

  1. 油脂
  2. 界面活性剤

基本的には著者の実体験を基にしておりますので、嘘偽りのない化粧品の真実をこの記事をお読みの読者の皆様にお伝えできるかと思います。

巷にあふれている情報は正しいものもありますが、往々にしてメーカーの意図を強く反映した、売り手主体の情報である場合が多いです。

本記事では一人の研究者の立場として、なるべく中立な情報を提供していけたらと思っております。

それでは、さっそく本編に参りましょう!

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元化粧品研究職が化粧品の選び方を紹介!乳化製品とは何か

第5回目は化粧品にとっておそらく一番重要な技術【乳化】についてです。

第6回~第8回は乳化の各要素・成分について、より深いところまで説明していきます。

乳化技術は化粧品だけに使われている技術ではないので、調べれば色々出てきます。
本当に基礎的な技術だけに、奥が深い。深い。

だけど難しく考える必要はなく、水と油を仲良させる技術だと思っておけばOKです。

乳化の関係者は【水・油・活性剤】の3者です!(※あともう一人いますが、それは後ほど)
水と油を活性剤が結び付けます。

乳化の字のごとく、乳(にゅう)に化けますw
乳液やクリームの白さは着色されたものでなく、乳化によって油と水の粒子がくっつくためです。

油の粒子や水の粒子はそれぞれ単体では小さすぎるため、光を遮らず基本的には透明です。
が、合体すること(粒子が大きくなること)で光の透過を遮る(散乱させる)ために、
私たちの目には色がついて見えます。
遮られた光は可視光領域における全ての波長を含む光線であるために白色に見えます。

乳化するときは基本的に高温(およそ100℃以下)にします。
これは、熱いほうが水や油の活動が活発になり衝突する確率(出会う確率)が多くなることで、
乳化の効率が良くなり均一な乳化粒子を得やすくなるのです。

出来立ての乳液やクリームはアツアツなのです。
出来立て~ほかほか~

出来立ては本当にきれいな白色で、実際に生で見てみることをおススメします!!
化粧品会社のツアーに参加すれば見させてくれるかも!?

化粧品の乳化①水

化粧品原料の中で一番安い化粧品原料、水。

水道水には微量の塩素や各種アルカリ成分などの不純物が入っていますので、
そのまま化粧品に使用されることはありません。

がしかし、その水道水をろ過フィルターで精製した水、つまり精製水を使用します。
ろ過フィルターは小学校の時に習ったであろう、ろ紙や漏斗を高性能にしたやつと思ってくれればよいですw

1キロ当たり数円ぐらいかな。
設備費とか機械の維持費とか考えるともう少し高くなりますが、それでも1キロ数十円です。

化粧水はさっぱりタイプやしっとりタイプなどいろいろありますが、基本的にほぼ水ですので、
バルク(化粧水の中身だけを指す言葉)のキロ単価は数百円です。

例えば、バルク単価100円の化粧水が200g千円で売られていた場合、
売値に占めるバルクの値段は20円なので、利益率98%
そこから、包装代(容器代・シール代・パッケージ代)・人件費・設備費等を差し引いても
80%以上は利益になる計算です。

ちょろい商売だぜ!

あ!余談ですが…
”水商売”は化粧品会社を揶揄した表現ですので使用にはお気を付けください m(_ _)m

化粧品の乳化②油脂

液体のものは油で、固体のものは脂。
化粧品にはどちらのあぶらも使われます。
※ここではめんどくさいので、油で統一して表現しますね。

Twitterで挙げた5つ以外にも油脂やロウ(ワックス)、エーテルなどの油もあります。

油脂は高級脂肪酸とグリセリン(低級アルコール)がくっついた成分ですので、
エステル系(-OCOー)の一部という解釈です。

また、ロウも高級脂肪酸と高級アルコールがエステル結合した成分が主なため、
エステル系にまとめてしまえ!という感じ・

エーテルはアルコールとアルコールがくっついた構造(ーOー)のため、
高級アルコール系の亜種として把握しています。

上記5種類の分類だけ把握しておけば、ほとんど全ての油性原料が分類可能!
やだ、便利♪

分類できてしまえばあとは、
それぞれの分類ごとに共通の化学構造がありますのでそれを覚えましょう!

化学構造の把握。それすなわち、成分の特徴の把握になります。
構造その機能を左右しますので、名前だけでなく構造をみれるようになりましょう。

1つだけ例を紹介しておきますと、
例えば、シリコーン。

ケイ素(Si)と酸素(O)が交互に結合した構造(シロキサン結合:-Si-Oー)を
主骨格に持つ成分です。
このーSi-Oーはかなり強固な結合のために安定性が高く、
肌に対しても不活性のため化粧品によく使われる原料です。

数多くのシリコーンが開発されており、かなり多機能な成分です。
撥水性や潤滑性などが有名な機能でしょうか。

代表的なシリコーンはジメチコンとかシクロペンタシロキサンとか。

化粧品の乳化③界面活性剤

活性剤、乳化剤、可溶化剤。
色々呼び方はありますが、基本的にはすべて同じもの。

界面活性剤は水になじむ部分(親水基)と油になじむ部分(親油基)を持っているため、両者の仲を取り持つことができる。

そして、界面活性剤にはHLB(Hydrophilic-Lipophilic Balance)という概念がある。

ま~要するに、その活性剤が水になじみやすいのか?油になじみやすいのか?
どっちやねん。っていうことを数値として算出したもの。

当然、親水基が多ければ水になじみやすいし、その逆もしかり。
HLBは界面活性剤の構造で決まります

大事なことに、界面活性剤の選択がその乳化粒子の安定性に直結します。
変な組み合わせで乳化すると一日も持たずに分離します。
水と油が分かれて油が表面に浮いてくるんですね~
研究者はHLBを常に気にしながら日夜処方を組んでおります。

ただ、このHLBあくまでも紙の上での話なので、目安にしかなりません。
計算上では完璧でも実際にはうまく乳化できない、なんてこともあります~

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まとめ:化粧品の乳化にはもう一人主役がいます

皆さまの今後の化粧品ライフの一助となれば幸いです。

そういえば最初の方に「乳化の関係者は【水・油・活性剤】の3者です 」と書いたのですが、実はもう一人います。

それは、力(ちから)です。

けっこう忘れられがちですが、よい乳化をするためには必ず攪拌(物理的な力)が必要になります。均一に混ぜる技術が大切になります。ただ、強く混ぜればいいかというそういうわけでもありません。

乳化と同じでこちらもかなり奥が深い世界です。また別の機会に触れたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

また別の記事でお会いしましょう。
キヨでした。またね!

本記事は以上になります。

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