ドラムの正しいフォームについて知りたい方向けの記事です。
ドラムのフォームに関して悩む人「ドラムを叩いている時に何かしっくりこない。ドラムの演奏動画を撮影して見返したが自分のフォームが汚い。プロドラマーのようにきれいな姿勢で演奏したい。」
今回はこのようなドラムのフォームに関する悩みを解決します。
本記事を読むことで次のことが分かります。
- フォームとは何か
- ドラムにとっての正しいフォームを手に入れる方法
- 独創的なフォームの有効性
どうもみなさん、こんにちは。
ドラマーのキヨと申します。
ドラムは体全体を使って演奏する楽器です。
自分のフォームを意識することは体のケアやドラムの技術向上に繋がります。
結論から言いますと、正しいドラムのフォームは綺麗で美しいです。
今回はドラムのフォームについて解説していきます。
それではさっそく見ていきましょう!
ドラムの正しいフォームを見つけるための2つの視点
まずはフォームの意味について説明します。
フォームとは
フォームにはどんな意味があるのか辞書で調べてみました。
フォーム
引用元:https://www.weblio.jp/content/フォーム
①動きの型。姿勢。 「投球-」
②事物の形式。形態。フォルム。
フォームは多義的
フォームという言葉は少なくとも2つの意味を表しています。
- 静的な”姿勢”
- 動的な”動きの型”
ここからは静的な側面と動的な側面に分けてドラムのフォームについて考えていきたいと思います。
フォームの静的な側面:ドラムを演奏する際の正しい姿勢
まずは静的な側面「姿勢」についてです。
静的な”姿勢”とは
姿勢とは言い換えると、ドラムを演奏する前の状態のことです。
つまりドラムセットのセッティングやドラマーの位置・状態を表しています。
ドラムのセッティングとドラマーの位置・状態は切っても切り離せない関係です。
ドラムのセッティングに関するチェック項目
そんなセッティングに関するチェック項目を順番に紹介していきます。
確認する項目は次の通りです。
- ドラムスローンの高さ
- ドラムスローンに座る位置
- 脚を開脚する角度
- 足のつま先の向き・角度
- バスドラムペダルとハイハットペダルの位置
- スネアドラムの位置・高さ・角度
- ハイハットシンバルの高さ・開き具合
- ロータムの位置・高さ・角度
- ハイタムの位置・高さ・角度
- フロアタムの位置・高さ・角度
- ライドシンバルの位置・高さ・角度
- クラッシュシンバルの位置・高さ・角度
確認すべき項目を頭から最後まで順番に12個書き出しました。
大切なポイントは高さ・位置・角度・向きといった情報を1cm単位もしくは1㎜単位で決めることです。
ドラムの具体的なセッティング方法は教則本などに載っていますね。
≫一般的なドラムのセッティング方法はこちらで紹介しています。
参考記事【ドラムの名称】各パーツの名前をその役割と共にドラマーが解説!
おすすめのセッティング方法
僕がおすすめするセッティング方法は自分自身で試行錯誤する方法です。
他人から聞いた情報は所詮他人基準の物です。
人はそれぞれ体格が異なりますのでベストなセッティングは人それぞれ異なります。
自分で試してみないと合ってる合ってないが分かりません。
思いつく限りのセッティングを先ほどの12項目の流れに沿って試してみましょう。
セッティングの注意点
ドラムをセッティングする際にメジャーなどを使って数値として記録することを忘れずにやります。
なんとなくセッティングすることだけは避けましょう。
毎回100%ベストなセッティングができるようにすることが、その人にとっての正しいフォームに繋がってきます。
フォームの動的な側面:ドラムを演奏する際の正しい動きの型
続いて、動的な側面「動きの型」についてです。
動的な”動きの型”とは
動的な”動きの型”とは言い換えると、ドラムを演奏している状態のことです。
静的な姿勢をしっかりと確立した上に動的な動きの型を作ることができます。
手の動きの型
ドラムは両手両足で演奏しますが、まずは手の動きの型から説明したいと思います。
手には基本的にドラムスティックが握られているかと思います。
ドラムセットの各楽器には高さや位置、角度などの要素がありましたが、ドラムスティックにも同様に高さや角度、軌道といった要素があります。
それらを数センチ単位で調整します。
ただし、ドラムスティックの高さや角度、軌道という要素はメジャーで簡単に測れるものではありません。
動画などでも分かりずらいため多くのドラマーが苦戦する箇所です。
ドラムスティックの道
そこで、僕がおすすめするのはドラムスティックの道を開通する方法です。
例えば、スネアドラムからフロアタムへ移動して叩く時にスティックのチップがどういう道(軌道)を通っているかを考えるのです。
「低い位置から右足の上空を通過してフロアタムの低い位置に着いたのか?」それとも「胸のあたりから肘が先行する形でフロアタムの方へ移動したのか?」といった具合です。
このようなドラムスティックの道を各楽器間で開通してあげるイメージです。
この方法の良い点は高さや角度、軌道といった複数の情報をまとめて”スティックの道”として考えられることです。
ドラムスティックに限らずブラシやマレット、ロッドであっても同じことですね。
”ドラムスティックの道”の注意点
注意点としては、最初の内はゆっくりと道の確認(動作の確認)を行うことです。
急いでやってもスティックの高さや角度、軌道といった情報を処理しきれず、なんとなくな確認作業になってしまいます。
フォームの確認はゆっくりとやるのが基本です。
足の動きの型
続いて、足の動きの型について説明したいと思います。
基本的には手とやることは同じです。
ビーターやハイハットシンバルの動きを一つづつ丁寧に確認・観察することです。
スティックの場合は手の延長として認識できる人は多いと思います。
一方でペダルの場合は、手に比べて不器用な足を使うことや演奏中に足元を見る機会が少ないことから、ペダルを自分の足の延長として認識できる人は少ないです。
自分の足の動きとビーターやハイハットシンバルの動きのイメージがリンクするように訓練する。
このやり方が音楽的に正しいフォームを獲得する近道だと思います。
番外編:正しいフォームで演奏しないとダメ?
「そもそも正しいフォームで演奏しないとダメなの?」という質問について考えたいと思います。
個人的には「音が良ければフォームはなんでもいい!」と思ってます。
そもそも演奏家がやるべき仕事はその音楽に適した音を鳴らすことです。
ドラムから発せられる音は演奏者の体格とか性格、感性など多くの要素から影響を受けます。
そのため、それぞれの人に適したドラムの演奏フォームがあってもいいと思います。
ただし、楽器としてのドラムの構造は非常にシンプルです。
構造がシンプルということは音が鳴る機構もある程度シンプルということです。
つまり、楽器本来が持つきれいな音を鳴らす方法はこれ、逆に不快で汚い音を鳴らす方法はこれ、というように基本的な型が存在しています。
その基本を完全に無視したドラマー独自のフォームで演奏することが音楽的に良いことであるかと言われれば疑問があります。
基本に忠実である必要はないが、基本を知らないとそこから崩した型も無意味になるかと思います。
最終的には音楽だけが答えを知っているということになりますかね。
まとめ:ドラムの美しいフォームには無駄がない!
正しいフォームは偶然ではなく緻密な確認作業の上に成り立っています。
無駄のない姿勢や動きの型が綺麗で美しいフォームの秘訣なのだと思います。
ドラムの正しいフォームを身に着けるためには鏡を使った練習が効果的です。
鏡の前で何千何万回と自分の姿を確認して納得のいくフォームを手に入れてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました m(_ _)m
それではまた次の記事でお会いしましょう。
キヨでした。またね!
本記事は以上になります。