ドラムセットの1タムのメリット・デメリットについて知りたい方向けの記事です。
どうもみなさん、こんにちは。
ドラマーのキヨと申します。
先日ドラムセットに関する質問を受けました。まずその質問をご紹介します↓
「ドラムセットでタムを1個しか付けてない人を良く見かけるんですが、タムはロー・ハイのふたつがなくても演奏に支障はないのですか?」
「タムをひとつにする場合、ハイ・ローどちらを取り除くべきですか?また譜面上で取り除いたタムを演奏する指示がある場合、どのように補うのですか?」
今回はこのような悩みを抱えている人のために、ワンタムのセッティングについて分かりやすくまとめてみました。本記事を読むことでワンタムのメリットとデメリットについて理解することができるかと思います。
僕は10年以上ドラムを演奏してきましたが、ワンタムもツータムもどちらも演奏してきました。どちらのセッティングについてもある程度理解があるので、皆さんにはある程度有益な情報を提供できるかと思います。
セッティングで悩んでいる方のために先に結論を言いますと、ドラムのセッティングを先に考えるのではなく、音楽にとって最適なセッティングがどれか考えることが大切です。
それではさっそく見ていきましょう!
ドラムを1タムにセッティングするメリットとデメリットを紹介
まずは1タムという言葉について説明したいと思います。
ドラムの1タムとは?
リハーサルスタジオやライブハウス、レコーディングスタジオなどのにあるドラムセットは基本的にタムタム×2とフロアタム×1のいわゆるツータム・ワンフロアであることが多いです。
このうちロータム(ハイタムでも可)を外してワンタム・ワンフロアとしたドラムセットのことを通称1タム(ワンタム)と呼びます。
取り外すタムタムはハイタムでも、ロータムでも大丈夫です。演奏する音楽に合わせて選択しましょう。ただし、ハイタムを外す場合はロータムをハイタムがあった位置に移動する必要があります。
ドラムの1タムのメリットとは?
1タムのメリットはいくつかありますが、次のような意見が多いかと思います。
- ライドシンバルが叩きやすくなる
- フィルインをシンプルに叩ける
- タムに頼らないフィルインが得意になる
- (空間的に・気分的に)開放される
1.ライドシンバルが叩きやすくなる
これがワンタムの一番大きなメリットです。タムを外した場所にライドシンバルを配置することで、ツータムの時よりも体の正面側の近い位置でライドシンバルを叩くことができます。力をライドシンバルに伝達しやすくなるため、ライドシンバルを多用する音楽やラウド系の音楽を演奏するドラマーは好んでワンタムにしていますね。
2.フィルインをシンプルに叩ける
タムが少ない分フィルインを叩く際に余計なことを考えずに済みます。ドラマーの性で太鼓がそこにセットされているとつい叩きたくなります。シンプルなフィルインを身に着けることができるのは大きなメリットの一つですね。ビート主体な演奏で時折叩くフィルインをメロディックなサウンドにする必要がない場合はかなり有効になります。
3.タムに頼らないフィルインが得意になる
タムの数に頼ったフィルインができない分、アクセントや装飾音符を入れたフィルインなどより音楽的な発想のフレーズが身に付きます。ワンタムは叩ける場所を少なくしているのでドラマーにとっては辛い状況です。あえてその過酷な状況に慣れることで演奏の幅が広がります。
4.(空間的に・気分的に)開放される
これは個人的な感想ですが、タムが一つなくなっただけでもスペース的にかなり空間ができる印象です。リハーサルスタジオ内ではメンバー間との距離が近くなったと勘違いするほどです。メンバーやお客さんとのコミュニケーションもドラマーにとっては大事な要素の1つだと思います。ワンタムにすることで音楽的な会話もスムーズになるのではないでしょうか。またドラムセットを持ち運んでいる人は少ないかと思いますが、タムが一つ少なくなるだけで荷物が軽くなり、さらに気持ちも軽くなるかと思います。
ドラムの1タムのデメリットとは?
1タムのデメリットはメリットの裏返しになりますが、タムタムを使用した音程感のあるフィルインができないことです。歌うように叩けるドラマーが良いドラマーなんて言ったりしますが、ワンタムはその点においてツータムや多点ドラムに比べて引けを取ってしまいます。
また、ツータムに慣れていればワンタムに移行することは簡単ですが、反対にワンタムに慣れてしまうとツータムに移行するときに苦労することになります。タムが多い分セッティングが難しくなるためです。
演奏のしやすさとタムの少なさがワンタムのメリットでもありデメリットにもなります。ワンタムにしようと考えている方はその点を考慮してください。
まとめ:ドラムを1タムで演奏できるようになろう!
今回はドラムセットのワンタムの特徴について説明してきました。
ワンタムであってもドラムの演奏に支障はありませんが、ツータムでしかできないことがあるのも事実です。
どんなセッティングにもメリットとデメリットがあります。1番良い方法は思いつくセッティングを全て試してみることかと思います。それが結局ドラマー自身の技術力向上にも繋がります。ワンタムで演奏したことがないドラマーはぜひ叩けるように練習しておきたいですね。
2つ以上のタムをセッティングしたドラムセットに関してはこちらで紹介しています。≫【ドラム】2タムや3タムなどの多点セットのメリットとは何か?
最後までご覧いただきありがとうございました m(_ _)m
それではまた次の記事でお会いしましょう。
キヨでした。またね!
本記事は以上になります。